神楽坂スナックコア

先日ご来店のお客さまは
以前にお父様とおいでになったのだと。
その時の当店でのエピソードがとても印象的なもので、ちょっと切なく温かい思い出として心の中に留めているのだそう。

その当時お父様は前年に長年の奥様を亡くし、仕事も定年を過ぎ１人で自宅で過ごしていたと。
東京で働く息子に会いに来て、たまたま二人で飛び込んだ店がコアで。

神楽坂通りや毘沙門天に臨む窓際の席で男同士いろいろ話をして、飲んで、ふたりで酔って。

息子はふと、こんなレトロな店だしお父さんも知っている曲をと川島英五の『酒と涙と男と女』を歌う。
若い男が古い曲を歌うインパクトでお客さん達は拍手喝采。

席に戻ると父親は帽子のつばをぎゅっと下げて、片手を軽く挙げ『オウ』とそれきり無口に。

するとスタッフの女の子がそっと小さな紙を彼の手元に置いた。可愛い丸い文字で『お父さん泣いてたよ』
それを見て思わず、父の生きざまの事、東京で働く自分や仕事、色々な思いが巡り感慨にふけったそう。

・・・そんな思い出を語ってくれました。
初めて来た時のコアの昭和レトロな内装や夜景のスクリーン、お客さん達の温かみ、女の子の控えめな気遣い、そのすべての佇まいが印象深かったと。

そんな事があったのね～。うれしい気持ちでした。
しかしそんな粋なはからいが出来る丸文字のコは誰かしらと考えると、あのコしかいないなさすがだわ。



話とは別のお客さま。
お久しぶりだったし、なんだか笑いっぱなしでした！
ブログに是非登場したいと、顔出しOKいただきました（笑）
ほんとはもっといいお顔です　（？）
ありがとうございます！